Book×Travel旅行会社

一箱古本市出店のご案内です。「本」を旅する旅行会社。ホントのご旅行は旅行会社へ。

今頃ですが一箱古本市のこと

ほぼ7年にわたり一箱古本市の助っ人&出店者&お客としてかかわりました。

この間に修論一箱古本市について書かせてもらい、出店して賞をもらったり(ビギナーズラックというやつ)、いろんなスポットで助っ人させてもらって、谷根千に詳しくなり、いつかはここで住みたいなーと漠然とおもうようになったり。きわめつけに、ずっと欲しくて探し回ってた(私にとっての)レア本に何冊も巡り会いました。

その間に一箱古本市はどんどん知られるようになって、本も出ましたし、各地で広まっているようです。

「本」をキーワードにいろんなイベントや街おこしの可能性ってるのだなあと思いました。

この度、引っ越しまして、しばらく一箱古本市には関われなさそうなので、この機会にいろいろ思うことをまとめておこうと思います。

(1)一箱古本市の背景
わたしは主に谷根千のお手伝いが多く、今年はじめて西荻窪と池袋で出店しました。

それで、感じたのは、その地域でもともと「本を読む文化、接する文化」が根付いているところは、古本市も活性化しやすいのだな、ということです。

残念ながら池袋(みらい館大明)では、地域のフリーマーケットのような位置づけになっていました。今後も地域で古本市を根気よく続けて、ブックイベントと連動していけば「古本」好きな人があつまるかもしれません。けれど、これは主催者側の取り組みかた次第だなと思いました。

西荻窪はこのイベントで初めていったのですが、土曜日のわりと肌寒い日だったにも関わらず、古本市に来た人がけっこういて、私はエリアの一番端っこで出店したのですが、意外と売り上げました。それまで知らなかったけれど、西荻窪って、骨董や古本やさんがもともと何軒もあるんだそうですね。

西荻窪のイベントも今年始まったばかりだそうですが、定着するかどうか、「本と骨董で街おこし」になるかどうかは、主催者のがんばり次第なのかなと感じました。

谷根千は10年続きましたし、お手伝いしていても地域に受け入れられているなあと感じることが多いです。

そして、なんといってもこのイベントにエリア内の本屋さん、古本やさんが関わっていることが心強い。実行委員会形式で続いているのも、エリア内に核となる人と場所が存在しているからです。


(2)一箱古本市の楽しさ
私がずっとお手伝いしていたのは、
・ここでしかできない本の話ができる
・いわゆる、NPONGO的なものではない「人と人のつながり」で地域が活性化していくのを見ていられる
・歩き回っている間に予想もしない発見がある

という楽しみがあったからです。

これは私がそうかんじていたというだけで、他の人がどうだったかはわかりません。

やはり本が好きな人が集まりますから、出店していても、助っ人でお手伝いしていても、自然に本の話題がでてくるところが好きでした。実際すっごい掘り出し物の本とも出会えたし。

そして、「本が好き」ということから、次々とイベントが発生していくことも驚きました。
ああそうか、こういうこともできるんだ、と。
実行委員の方はほんとうに大変だと思います。それでもやれるのは「好き」ということが原動力になっているんじゃないかなーと、私は思っています。
だから、一箱古本市で地域が活性化するらしい→うちもやってみよう、という流れではなく、
本が好きな人が集まってこの地域で何かしよう、から始まる方がそこで古本市が根付いていくのではないかと思うのです。

個人的には、イベントのお手伝いで、小川美潮さんライブに関われて、一緒に写真とってもらえたのはよかったなー。

それから、谷根千でつづいていく一つに、この地域、意外と新陳代謝が高く、お店がどんどん入れ替わっているところです。要するに、毎年毎年同じ顔ぶれじゃないのです。古本市の参加者も、街も。

もちろん、毎年必ず出店される方もいらっしゃいますし、老舗もある。かわらないものがありつつ、かわっていくものもある。これがすっごい大事なことなのだと思います。
街の風景がそのまま残るといいなあっておもうことはあると思います。でも、それだけじゃ街の活性化にならないのではないのかなー。

(3)今後の一箱古本市

気になっているのはブックオフ電子書籍。どちらも一箱古本市の概念とは相容れない部分があるとは思います。共存できるのかな?と気になっています。(千駄木にもブックオフはある)
とくに、電子書籍はここ数年で一気にメジャーになってきましたよね。これからもどんどん進化していきそう。どうなるんだろうと。

古本を買って読むことが、たとえば豆本や根付けのように、今は実用的ではないけど、コレクション的な文化として残っていくのか、いくら電子書籍が発達しても、やはり本じゃないとね、という流れになるのかは、いまのところどうなるのかな、と気になっています。



私は本がたくさんある環境で育ってきたし、本がない人生なんて考えられない。いろんなことを教えてもらったし、何より「読む楽しみ」という楽しさを覚えました。
私の手元にきて、それから去って行った本もあるし、めぐりあって大事に大事にしている本もある。
いろんな本の楽しみ方があるんだよってことが、これからも広まっていくといいなあと思います。
またご縁があればお手伝いしたいなあ、一箱古本市


修論で書いてた頃、教えてもらってこの街の存在を知りました。日本でもいつかできるといいなー。

http://matome.naver.jp/odai/2138489324110708001